本書はIN/SECTS Magazineの中でもスマッシュヒットを記録した vol.13「NEW BOOK SHOP CULTURE」とvol.16「本をつくる」を合本したものだ。合本とは言え、それだけにはとどまらず、新たに誕生したレーベルやブックショップを取材し、さらに販売方法やブックフェアについても追加収録している。
本書からは、vol.13とvol.16をリリースした当時の熱量や現在進行形で変化している本づくりとそれを取り巻く環境について大いに感じてもらえるはずだ。 また、前述の通りつくり手や書店の紹介に加えて、いかにして売るかという方法論と増加している新たな売る場にも着目し、紙面全体を再構成しなおしている。 なぜなら、編集部自体、この1年、さまざまな場で販売を行ったり、つくり手のみなさんの販売を見聞きする中で、ジャンルによって分かれていた売り場に、これまで異質と感じられていたレイヤーの人々が集い、共に本を楽しむという姿をまざまざと実感したからだ。
世間では書店がなくなるニュースが後を立たない、さらに言えば書店に対するトンチンカンな補助の話まで出てくる始末だが、そんな中でも編集部の周りから聞こえてくる声は、とても元気だ。ますます、はつらつとする気配さえ感じずにはおれない。 余談だが、お隣の国、韓国では本を読む行為がかっこいいと、「テキストヒップ」などという言葉も生まれているらしい。
だからと言って手放しで「未来は明るい!」などというつもりはないけれど、工夫やアイデアがたっぷり詰まった本づくり、そして、本を売るを改めてお楽しみください。 また今号は、インセクツとの直接取引している書店、および、インセクツの通販サイトだけの特典付きです。 活版印刷を使ったインセクツ特性栞をご自身の手でカットして、ご利用ください。
<目次>
▶︎地方発がおもしろい〜ローカルパブリッシャーを尋ねて〜 兵庫県神戸市 Re:S 藤本智士さん 滋賀県長浜市 能美舎 堀江昌史さん 日本屋久島 Kilty BOOKS 国本真治さん 岐阜県美濃市 mmbooks 服部みれいさん 京都府京都市 さりげなく わかめかのこさん 神奈川県真鶴町 真鶴出版 川口 瞬さん 大阪府大阪市 どく社 末澤寧史さん 多田智美さん 原田祐馬さん 福井県福井市 fu プロダクション 堀一心さん 川端麻衣子さん 黒川拓夢さん 長野県長野市 風旅出版 徳谷柿次郎さん
▶︎ひとり出版の先輩に聞け!
▶︎まだまだあるぞ 地方発がおもしろい 京都府京都市 Ambooks 兵庫県加東市 スタブロブックス 京都府京都市 英明企画編集 大阪府大阪市 屋台本出版 香川県高松市 万葉社 神奈川県三浦市 アタシ社 神奈川県鎌倉市 港の人 長野県上田市 バリューブックス・パブリッシング 京都府京都市 灯光舎 福岡県福岡市 書肆侃侃房
▶︎出版リアル放談 レーベルって楽しい!! ミシマ社代表 三島邦弘×夏葉社代表 島田潤一郎×三輪舎代表 中岡祐介
▶︎ZINE ZINEさせて ゆ novation のZINE探訪 ~荻窪Titleへ~ バーバリアン・ブックスの歩み こんな ZINE はいかが? 編集部のおすすめ
▶︎漫画 「本づくりの4コマ漫画」 あおむろひろゆき 「にぬき・ビール・デマエ」の作り方 スケラッコ
▶︎これぞ印刷のニュースタンダード 高山活版社/京都昌幸堂 江戸堀印刷所内小さな出版と本の研究室 関西の小さな印刷所
▶︎教えて小田さん 本づくりからその先へ。リソグラフの可能性
▶︎編集部が注目するインディペンデントな出版社・ブックメイカーズ84
▶︎ブックメイカーが考える「本を売る」 SHUKYU Magazine の場合 緊急アンケート 「突然ですが、みなさんどうやって本を売ってます?」 温度/つくづく/百万年書房/sakumotto/オフショア
▶︎ブックフェアへ行こう! 教えてホッパーズ! 僕、私のブックフェア事情 全国各地で開催中! ブックフェア案内 ブックフェアマップ付き
▶︎ガケ書房の頃からホホホ座へ
▶︎僕が鳥取で汽水空港を営む理由 モリテツヤ
▶︎ストリートな ZINE SHOP voyage kids / Dig a Hole Zines
▶︎な夕書的 古本屋の営み方
▶︎私とシカク スズキナオ
▶︎本屋開業(予定)記念! ノック3番勝負
▶︎編集部が注目する BOOK SHOP
▶︎ニューカバーインタビュー竹本侑樹(イラストレーター/画家)
▶︎NESHINA ROOM 今月のおめでとう、ほか
▶︎コラム「秋の課題図書」 森本アリ/堀部美奈子/長坂有希 寺町知秀/佐藤菜摘/KIKI
*仕様:272ページ/サイズ B6/定価: 2,475円(本体2,250円+税)
◼️正誤表
下記の通り誤りがありましたので訂正いたします
P53
誤)
何にでも食らタダでも引き受けるし、気に入らんかったらい くら積まれてもせん。それで断って後悔したことはありませ ん。私にとって出版とは、コマーシャリズムではなくジャー ナリズムですから。
正)
何にでも食いつく安い魚じゃないですが、頼まれればやって いました。
――仕事は断らないスタイルですね!
いや、そうは言いつつ結構断っていたな ( 笑 )。内容ではなく、 性格や態度の部分で合わない相手はいるわけですよ。銭の話 しかしないヤツにはちゃぶ台を返したこともあります ( 笑 )。 気に入ったらタダでも引き受けるし、気に入らんかったらい くら積まれてもせん。それで断って後悔したことはありませ ん。私にとって出版とは、コマーシャリズムではなくジャー ナリズムですから。
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